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イースト
もともと自然界に存在していた酵母菌の中からパンを作るのに優れた品種を選抜して培養した酵母菌のことを、日本ではなぜか”イースト”と英語名で呼ばれる習慣があるようです。培地は様々ですが、培養タンクの中で単一酵母のみを効率良く増殖させたものです。他の菌の影響を受けないため、いつも同じように作ることができる安定した発酵力があります。アリサンで扱う3種類のイーストはこのタイプです。思い立ったらすぐパンを焼けるお手軽さはなんといっても魅力。現在流通するワインやビールも同様に培養酵母が使われていることが多いそうです。
他方、一般に天然酵母、自然酵母といわれるものは野菜や果物、穀物に付着している酵母菌を増殖させたもの指す事が多いです。酵母を起こし維持するのには時間も手間もかかります。でもそうして出来上がった酵母には、乳酸菌等が多く入っていたり、培地の風味も影響するため独特で複雑な風味を作り出します。
Q. アリサンで扱う3つのイースト、ニュートリショナルイーストの使い方は?
パン生地に混ぜる前に、予備発酵をする必要があります。予備発酵は簡単!材料中の水分の一部(または全部)を40度程度に温めてイーストと甘味料を入れ、10分ほどおいてからパン生地に混ぜます。3種類の中では一番ゆっくり膨らみます。
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有機穀物を糖化させたモルトシロップで培養する、伝統的な方法で作られます。有機認証を持つイーストは世界で現行Biorealだけ。予備発酵は必要はないので直接粉に混ぜて使います。
○レッドスター社のドライイースト
予備発酵をしなくてもよく膨らみますが、寒い季節にはした方がよいでしょう。3つの中では早く、よく膨らむと評判です。
バイタムとレッドスターのイーストはモラセスの培地で培養しておりますので小麦アレルギーをお持ちの方にもお使いいただけます。また、3種類ともパン焼き機で使え、どれも乳化剤は使っていません。
パン作りには使えない不活性イーストです。イースト自体栄養バランスが良いのでサプリメントにされることが多いのですが、これはビタミンB12を強化したビーガン向け。もちろん動物性は使っていません。チーズ/卵っぽい風味を料理にプラスしてくれる個性的な商品です。
Q. パンがよく膨らまなかったら?
原因はたくさん考えられます!室温、水温、発酵不足、過発酵、粉のグルテン含有量、捏ね不足、水、塩、糖分の分量、イーストの劣化などなど。いろいろ試してオリジナルなパンの方程式をつくってみては?おいしいレシピが出来上がりましたらテングにぜひお知らせください!